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Unreal Engine5 とは? 特徴やできることを解説

UE5

このサイトでは、Unreal Engine5の使い方をUE4、UE5を使ったことのない方にもわかるようにUE5の基本的な使い方を説明しています。

今回は、そもそもUE5 とは?というところから
主にどういった機能があり、どういったことができるか?Unreal Engineの特徴などを説明していきます。

この記事は、こんな方におすすめです
  • Unreal Engine の名前を聞いたことがあるけど、よく知らない
  • 何ができるかの知りたい
  • 使ってみたいと思っている

Unreal Engine とは?

Unreal Engine は、Epic Gamesによって開発されているゲームエンジンです。
世界的にヒットしているフォートナイトを開発、リリースしている会社でもあります。

そもそも、ゲームエンジンが何かというと
簡単に言うとゲームを作るためのソフトです。なので、ゲームエンジンを使用することで、ゲームを作るためのツールや環境が準備された状態でゲーム制作をすることができます
なので、0からプログラミングをしなくて済みます。

キングダムハーツ3ドラゴンクエストXI などもUnreal Engineで開発されています。
ちなみに先日、発表されたドラゴンクエストXIIは、UE5で開発されているそうです!
WikipediaにUnreal Engineを採用したゲームソフト一覧 というページもあります。
AAAタイトルから個人レベルまで幅広く活用されています。

前述の通り、ゲームを作るソフトと紹介しましたが、昨今では、映像、ライブ、建築、自動車、シミュレーションなど様々なゲーム開発以外の分野で使用されているようです。

映像だとマンダロリアンやガールズ&パンツァー、自動車だとフォルクスワーゲングループなどが採用しているようです。

こちらにUE5での映像制作に関する情報をまとめているので、併せてご覧ください。

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Unreal Engine の特徴

Unreal Engineの特徴として

  • 無料で使用できる
  • ソースコードが公開されている
  • プログラミングなしでもコンテンツ制作ができる
  • グラフィックスが断トツで高品質
  • 高品質なアセットが無料、有料ともに豊富

順番に詳しく説明していきます。

Unreal Engineのライセンス料金

基本的に無料で使用することができます。

ロイヤリティ(料金)が発生するのは、ゲームなどを販売し、粗収入が100万ドル(約1億円)を超えたときに5%のロイヤリティを支払う必要があります。

なので、大型タイトルなどではない限り、そうそう1億円の粗収入に達しないと思うので、基本的に心配せず無料で使えると思って良いと思います。

ロイヤリティに関しては、詳しくはこちらをご覧ください。

また、映像制作やシミュレーション、広告や建築などの静止画制作などの用途では、今までは無料使用できたのですが、2024年3月に一部有料化が発表されました。

4月下旬リリースのUE5.4からは、年間100万米ドル以上の収益がある会社は、サブスクリプションの購入が必要になります。

詳しくは、こちらの記事にまとめています。

ソースコードが公開されている

Unreal Engineのソースコードは、オープンソースでGitHubに公開されています。
そのため、誰でもソースコードを閲覧、DLすることができます
古いバージョンから最新のバージョンまであります。

「ue5-main」というブランチでは、UE5の開発中の機能が試せたりもします。
NVIDIAの開発中の機能が含まれたブランチなどもあります。

オープンソースなので、エンジニアの方は、Unreal Engineという基本的なツールや環境がある上に、ご自身で独自の機能を実装することもできます。

GitHubからソースコードをDLして、Unreal Engineを使用することもできるわけですが、そもそもGitHubってなに?ビルド?という方もたくさんいらっしゃるので、Epic Games Launcherというソフトを使用して、簡単に複数のバージョンをインストールすることができます。

インストールに関しては、こちらの記事で紹介しています。

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プログラミングなしでもコンテンツ制作ができる ブループリント

ゲームなどのコンテンツ制作をする場合は、プログラミングが必要になります。
例えば、コントローラーのAを押したら、キャラクターがジャンプする
といった機能をプログラミングで制作していきます。

しかし、UEは「ブループリント」という機能あり、コードを書かなくても、上記のような機能を作成でき、コンテンツを作ることができます
ブループリントのみでプロジェクトが完結するケースも多くあります。

むしろ、ジャンプや歩くといった基本的な動作なら、ブループリントで自分で作る以前にテンプレートがあるので、それを使いまわすことができます。

また、UEではC++が使用されているので、プログラミングに慣れたエンジニアの方は、C++で開発することも、もちろんできます。

ブループリントについては、後ほどの主な機能の部分で、また解説します。

グラフィックスが断トツで高品質

UEに興味を持つ方の多くは、UE5での映画のような品質のゲーム映像を見て、興味をもったのではないでしょうか?

他のゲームエンジンに比べて、断トツにクオリティが高いのがわかるかと思います。
プリレダリングの品質と謙遜ないくらいになってきているので、映像制作でもUEが使われるのが納得です。
UE5では、Naniteという機能で、フォトグラメトリーやZBrushで制作した超ハイポリゴンのモデルも扱えるので、そういった機能もクオリティに繋がる要因になっています。

2021年末には、UE5で制作された映画、マトリックスのデモコンテンツが公開され、話題になりました。

もう実写クオリティですね!

PS5、Xbox Series X/Sで実際にこのコンテンツを操作、体験することができます。

ちなみに、この街の部分はサンプルプロジェクトとして公開されています!
そのダウンロード方法などは、こちらで紹介しています。

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高品質なアセットが無料、有料ともに豊富

マーケットプレイスというアンリアルエンジンで使用できるキャラクターや背景などの3Dモデルやエフェクト、音楽などのアセットや便利なプラグインなどを購入、DLすることができるストアがあります。
こちらでは、無料、有料とも、かなり多くのアセットがあります。

無料で配布されているものも多く、どれも高品質です。
毎月5個くらいのアセットが無料になります!
月が替わると、また有料になってしまうので、とりあえず、DLしておくのがおすすめです。

また、Megascansというフォトグラメトリーで制作したアセットをDLすることができるサービスがあります。
Megascansはサブスクリプション制なのですが
なんと、Unreal Engineでの使用時は、全て無料で使用することができます!
15,000以上の膨大な数のアセットがあり、これが全部無料ってすごくないですか…。

このように無料の3Dモデルなどのアセットが大量にあるので、自分でモデルを制作できない方でも、こういったものを駆使して、ゲームやコンテンツを制作することもできます。

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Unreal Engine の主な機能

ここからは、ちょっと専門的な話になりますが、アンリアルエンジンには、主にどういった機能があり、どういったことができるのかを紹介していきます。

実際の使い方は、以下の記事で順序だてて説明しているので、今回はざっくり、どういったものがあるのかという説明です。

UE5には、ざっくりこのような機能があります。

  • 3Dモデルのインポート
  • マテリアル(質感)の作成
  • アニメーション
  • プログラミング(ブループリント)
  • エフェクト
  • カットの作成や編集
  • レンダリング
  • パッケージ化(様々なプラットフォームのアプリ制作)

1つずつ説明していきます。

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3Dモデルのインポート

[CEDEC 2020]「ノンゲーム分野におけるUnreal Engineの活用について」聴講レポート。ゲーム以外で活用されるゲームエンジンの事例を紹介 より引用

BlenderやMayaなどのDCCツールで制作した3Dモデルをもちろん読み込むことができます。

また、スキニングをしたキャラクターなどもアニメーション可能な形で読み込むことができますし、アニメーションやブレンドシェイプなども読み込み、使用することができます。

フォーマットとしては、FBXはもちろん、objやAlembic、glTF、USDなども読み込むことができます。

また、Datasmithという機能を使うことでRevitやSketchUp、ライノセラスなどのCADソフトのファイルを変換し、読み込むこともできます。
ゲーム以外の部分にも力を入れているのが伺えます。

逆にモデリングは、“まだ”得意ではありません。
なので、基本的に外部のツールでモデリングをし、それをインポートします。

“まだ”というのは、UE5にもモデリングツールが搭載されており、DCCツールには、まだまだ及びませんが、どんどん進化しています。
なので、今後、UE5の中でモデリングからできて、全てが完結できる可能性もあると思います。

ノードベースでのマテリアル(質感)の作成

アンリアルエンジンでは、マテリアルエディタというものがあり、ノードと呼ばれる機能が詰まった箱のようなものを繋ぎ合わせてマテリアルを作成することができます。

Substance Painterなどで作成したテクスチャを使用するだけの単純なものから、インタラクティブに見た目を変えるような複雑なマテリアルまで、様々な表現をこのマテリアルエディタで作成することができます。

皮膚を表現するSkinや毛を表現するHair、車の塗装にあるようなClear Coatなどを表現することもできます。

アニメーション

UE4のControl Rig sample

前述の通り、アンリアルエンジンでは、DCCツールで制作したスケルトン、スキニング、アニメーションの情報もったメッシュをインポートすることができます

なので、DCCツールでモデルやアニメーションを制作し、アンリアルエンジンで使用するという流れが多いかと思います。

また、Control RigというUE5内でリグを作成できる機能もあります。
そして、リグを作成し、キャラクターなどにバインドし、UE5内でキーフレームアニメーションやプログラミング、ブループリントでのアニメーションを付けることもできます。

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ブループリント

Unreal Engineの特徴のところでも記載しましたが、UE5には、ブループリントという機能があります。

こちらはマテリアルエディタ同様にノードを繋いでいき、プログラムを作成できる機能です。
この機能のおかげで、(ある程度の知識は必要ですが)非エンジニアでも、ゲームや様々な機能を作成することができます。
0からC++を学ぶより、圧倒的にハードルが低く、速い速度で学習、使用することができると思います。

もちろんブループリントではなく、C++でプログラムを組むこともできますし、C++でブループリントのノードを作成することもできます。

エフェクト

アンリアルエンジンでは、先ほど紹介したマテリアルやブループリントなどを駆使して、幅広い表現のエフェクトを作成することができます。

特にNiagaraというパーティクルシステムは強力で、本当に色々な表現をすることができます。

また、Chaosという物理シミュレーション機能もあり、破壊エフェクトなども作成することができます。

カット作成やカット編集

アンリアルエンジンでは、シーケンサーという機能を使用し、前述にあるキーフレームアニメーションでカメラアニメーションを作成、カット作成をしたり、それらを繋ぎ合わせたり、各カットの長さの調整や音の追加、フェードの追加などのカット編集も行うことができます。

これは、ゲーム中のムービー部分などで使用することもできますし、映像制作でも役に立つ機能です。

映像用途として、連番画像やmov形式の動画を書き出したりすることもできます。

また、ポストプロセスの機能もあるので、色味の調整(カラーコレクション)やLUTを設定することなどもできます

レンダリング

レンダリング周りの機能として、UE5ではLumenという動的なグローバルイルミネーション(間接光)のシステムがあります。

UE4でもレイトレーシングのリアルタイムグローバルイルミネーションもあったのですが、RTXのGPUが必要になるに加えて、とても重かったのですが、Lumenの登場により、高価なGPUがなくても、動的で美しいグローバルイルミネーションを表現できるようになりました。

また、反射に関しても、リアルタイムレイトレーシングによる現実的な反射の機能もありますが、UE5では、Lumenにより反射が推奨されているようです。
こちらもGIと同様に、より安価に綺麗な反射を表現できるようになっています。

このLumenによって先ほどのマトリックスデモのようなクオリティを実現しています(もちろんその他の機能も合わさって)

静止画や動画用途のパストレーサーもあります。
よりプリレンダリングに近いレンダリング手法で、レンダリングに時間はかかるものの、よりハイクオリティな絵を制作できます。

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パッケージ化(様々なプラットフォームのアプリ制作)

元々はゲーム=ソフトウェアを作るソフトですので、様々なプラットフォームに対応したアプリケーションを制作することができます。

exeでの実行形式のWindowsはもちろん、様々なプラットフォームでの実行形式を作成することができます。

具体的には、

  • Windows PC
  • Linux
  • Android, ARCore
  • macOS
  • iOS、ARKit
  • PlayStation 4, 5
  • Xbox Series X, S、Xbox One
  • Nintendo Switch
  • Oculus
  • SteamVR, SteamDeck
  • OpenXR

などをサポートしています。

なので、次世代コンシューマーゲームはもちろん、PC動作のアプリ、スマホアプリやARコンテンツ、OculusやSteam、OpenXRなどに対応したVRコンテンツなど幅広い用途でのアプリケーション開発が可能です。

UE4とUE5の違い

UE4とUE5は、別のソフトというよりかは、UE4が一気にバージョンアップしたようなソフトです。
そのため、UE4にたくさんの最新の機能が追加されたイメージです。

UIなどある程度の変更はありますが、大まかな構成や概念は同じです。
また、UE4のほぼ全ての機能も引き継がれており、基本的にUE4のデータをUE5でも使うこともできます。

機能的な面での大きな違いは、前述した、大量のポリゴンを扱える「Nanite」と完全に動的(リアルタイム)なグローバルイルミネーションの「Lumen」などが追加されている点です。

上記の機能の概要など、詳しくは、こちらの記事で解説しています。

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まとめ

Unreal Engineとは何か?というのをご紹介しました。

ゲームエンジンという名前からゲームを開発するためのソフトでもありますし、高品質な映像をリアルタイムでレンダリングできるという強みからゲーム以外の多くの業界でも使用されています。

UE5が公開され、より映画のようなゲームやコンテンツを制作できるようになりました。
そして、UE5は無料で使用することができます。
また、マーケットプレイスでは、ハイクオリティなアセットが豊富にあり、それらを利用し、コンテンツを作ることができます。

ノードベースでプログラムを作成できるブループリントや大量のポリゴン数のオブジェクトを扱えるNaniteや動的なグローバルイルミネーションのLumenなど様々な強力な機能を備えたソフトウェアです。

実際に使い始める際にどういったPCスペックが必要か?などは、こちらの記事で紹介しています。

その他にも、このサイトでは、こういったゲームエンジンに関連した情報やUE5の使い方やチュートリアルなどを発信しています。
数回に分けて、インストールの仕方から、UE5の基本的な使い方も紹介しているので、よろしければ、ご覧ください!

アンリアルエンジンと合わて良く耳にするTwinmotionについては、こちらの記事で紹介しています。

最後までご覧頂きありがとうございました!

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